税理士法人 Future Consulting
小澄 健士郎(こすみ けんしろう)さん
税理士法人フューチャーコンサルティングは東京本社と北海道支社を軸に事業を展開しています。YouTubeチャンネル「税理士ケンシローのマネーカレッジ」で大活躍の小澄先生に、創業融資について伺いました。
創業するためにはいくらぐらい資金を貯めておくのがいいでしょうか?
開業するためにかかる費用と、毎月かかる経費の6ヶ月分ぐらいは持っておきたいですね。そのお金を全額自分で用意できない場合は創業融資を受けることになると思います。その際は、3分の1ぐらいは自分で用意しておいたほうがいいと思います。例えば1000万必要だったら、300万ぐらいは自分で用意しておきましょう。
創業融資は受けたほうがいいですか?
受けるべきです(笑)。金額は50万でも100万でもいいです。「借りる」ことに意味があります。
借金するのはいやなんですが(笑)
そうですね(笑)。借金は返さなきゃいけないし、利息も付きますから、必要がなければ借りる必要はないのですが、創業時には少額でもいいので借りたほうがいいです。なぜなら、創業融資を受ける際には事業計画書が必要になりますが、その事業計画書を融資のプロが無料でチェックしてくれて、内容についてのアドバイスまでしてくれるからです。経験の少ない創業者が自分だけで考えてもわからないことも多いですし、想定外のお金がかかる場合もあります。そういうところも金融機関がちゃんとチェックしてくれます。ですから、創業融資はお金を借りることが目的ではなく、事業計画書を作ることを目的としておすすめです。
創業融資を受ける際の注意点は?
金融機関はお金を貸す以上、「ちゃんと返してくれる人なのか?」という視点で見ています。みなさんは「リスクを背負ってでも挑戦をするんだ」というお気持ちで創業されると思いますが、その創業に向けて「何も準備していません」という状況では「本気でやる気あるの?」と思われてしまいます。「しっかり準備しています」という状況を金融機関は何で見るのかというと、「ある程度の創業資金を準備しているか?」というところになります。キャッシングなどの個人でのお借り入れがある場合は、融資の申請の前にはきれいにしておきましょう。
事業に失敗しないためには?
失敗しないポイントはいろいろありますが、ひとつだけ言うなら「小さく始めて大きく育てる」ということです。事業での失敗は、ほとんどがお金の失敗です。お金を使うのは簡単なんですが、貯めるのは難しい。みなさん、夢を持ってビジネスを始められますが、自分の「こだわり」に固執するとお金が際限なくかかってしまいます。自分のやりたいことの半分ぐらいから始めるのがいいと思います。
(取材:いなだゆかり)
税理士法人 Future Consulting未来を創る事業系専門会計事務所。 〒180-0002 |